家庭用エアコン 床暖房
お部屋で快適に過ごせる適温をご存知でしょうか?
通常いわれている 適温とは
・夏は25~28℃ 湿度 55~65パーセント
・冬は18~22℃ 湿度 45~60パーセント
※参考:株式会社クレセル様
お部屋の温度が適温だと快適に過ごせますよね。
ですが、断熱性・気密性など住宅によって異なっており、エアコンや暖房器具だけでは、この適温にしていくことは難しいところです。
今回は、適温にするのを難しくしている原因と対策をご紹介します。
夏・冬の温度調節を難しくしているのは、実は「窓」というのをご存知でしょうか。
夏の日差しや冬場の冷気は、主に窓から入ってくるのです。
窓は日中の明るさや解放感があり、家には欠かせないものですが、逆に熱伝導率が高く熱の移動が最も激しい場所です。
窓の熱をコントロールして快適に過ごせるといいですね。
そこで、自社の事務所を改修工事して、天井・壁・床・窓に至るまで実験しました。
当社では24時間、エアコンと床暖房を稼働させた状態で過ごしています。
設定温度を冬場は低く、夏場は高めに設定して、ずっとつけっぱなしにしています。
「お客様にご提案するには、まず自社で実験!」
というわけで、どのくらいの効果があり、どのくらいの電気料金になるのか実験してみました。
実験は窓廻りだけでなく、外気、壁、天井、床、室温、湿度についても1年以上毎日計測しています。日々のデータを観察して温度の変化と電気料金について詳しくみていきましょう。
・当社の事務所は2F 広さ 約27帖です。
・窓は通常のリビングより少し多めです。
・改修工事ですべてのサッシを二重窓に変更しました。
・床と天井に床暖房のパネルを設置しています。
・夏のエアコンの設定温度は26℃です。
こちらは事務所に使用している温度計です。
窓、天井、壁、床に貼り付けて使用しています。
外気温は窓の外側、室内気温は部屋の中心に天井から吊り下げて測っています。
下記の図は、実際に計測した事務所の温度を図解したものです。(8/24 12:00前後)
このように夏場は窓からの熱が多く、また、天井裏もかなり高温になっていました。
つまり、窓からの熱をなるべく入れず、また上を涼しくするのが快適に暮らせる秘訣になってくるのは、間違いがなさそうです。
弊社では、夏場はエアコンをメインとして、二重窓+ロールスクリーンを使い、窓からの熱をなるべく入れないように工夫しています。
また、ちょっと面白い試みとして、実は事務所の天井にも床暖房のパネルを貼っているのです。
夏場の暑い時に天井パネルの設定温度を下げると、ほんの少し涼しく感じられます。ただし、その前にエアコンで除湿しないと、天井が水滴だらけになってしまうので注意が必要です。
天井だけでなく部屋全体が湿度も高くベタベタするので、エアコンの除湿機能を上手に使って快適湿度になるように調整しています。
では実際の温度はどのように変化するのでしょう。
グラフ①②③は昨年気温の高かった8/24のデータです。
グラフ①は南側の窓の温度です。
※外気側の窓の温度は、直接外気が当たる外側のガラス面での温度です。
※室内側の窓の温度は、二重サッシの内側、つまり、室温が直接あたるガラス面の温度です。
グラフ②はあまり日の当たらない西側の窓のグラフです。
南側に比べると温度は少し低めを推移していますが、35℃近くなり部屋も暑くなっているのがわかります。
グラフから見ると二重サッシにしている弊社の事務所では、外気温が38℃を超えていても、室内側は32℃と6℃の差がありました。西側も同じく、室内側では6℃の差があります。
もしも、これが一枚の窓だと気温はどうなるでしょうか?
下のグラフは窓の詳細の温度です。
④が一番外側の温度で①が一番内側の温度です。
窓ガラスが一枚だと、外気温度とあまり変わらない気温がそのまま室内に伝わってしまうのです。もちろん、複層ガラスになどによって多少温度は変わりますが、窓と窓の間の空気層があるという事で、かなり温度が下がるのが見てわかります。
グラフ③は天井と室内、外気温度を比較したものです。
天井裏の温度は、外気の温度変化より少し遅れて温度が上昇していくのがわかります。
最高気温38℃に達した時間はやはり天井も38℃近くになっています。熱せられた窓や天井裏は高温になり、やがて室内も温度上昇をして高温になります。
では、実際どれくらいの電気料金なのでしょうか?
事務所のエアコンは夏の間24時間つけっぱなしです。つけたり切ったりせず、ちょっと高めに26℃に設定しているので、ほぼ同じ温度を保ちながらあまり大きな負荷がかからないように運転させています。
他の月に比べてエアコンが稼働している時期の7月~8月の費用は1ヵ月で約4,300円程度高いだけでとても経済的であることがわかりました。
エアコンで5℃以上温度を下げるのはかなりの電気代を使用してしまいますので、省エネ対策として二重窓はかなりおすすめです!
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