埼玉県さいたま市のお客さまから、ナショナル製の高気密・高断熱住宅用システムマルチエアコンから一般的なマルチエアコンへの交換工事のご依頼いただきました。

ナショナル製のシステムマルチエアコンは、高気密・高断熱住宅の気密性と断熱性の高さを活かし、複数の小さな能力のエアコンを1台の室外機で動作させることが可能な機器でした。しかし、現在では本体・部品ともに生産が終了しており、機器が故障しても修理が行えず、エアコンが使えなくなる住宅が増えています。

また、現行のマルチエアコンに交換する場合でも、既設の配管は室外機から天井裏などに設置されている分岐ユニットまで1本の配管、分岐ユニットからは各室内機に配管を分岐するのに対して、現行のマルチエアコンは室外機から各室内機までそれぞれ配管する必要があるため、天井や壁などに配管や配線の新設工事が必要になります。

今回の工事では、ナショナル製高気密・高断熱住宅用システムマルチエアコン（室外機1台、分岐ユニット1台、室内機3台）を撤去し、一部配管を新設のうえ、現行のセパレート型エアコン（室外機3台、室内機3台）に変更しました。

 

はじめに室内を養生したあと、今回新設する配管の経路にあたる天井や壁を開口していきます。

同時に既設のナショナル製高気密・高断熱住宅用システムマルチエアコンを撤去します。
エアコン内部には、空気中にある熱を運ぶ「冷媒（フロン類）」と呼ばれるガスがあります。
このガスが空気中に漏れてしまうと地球温暖化に影響を及ぼすため、法律で回収が義務付けられています。
このため、室外機にフロン類を閉じ込める「ポンプダウン」と呼ばれる作業を行ってから機器を外していきます。

続いて、新しい配管用の穴を開けます。
高気密・高断熱住宅ですので、気密性に十分配慮しながら施工します。

次に室内機3台分の配管を通していきます。

ナショナル製システムマルチエアコンの分岐ユニット（写真左）がある天井まで通した新しい配管と室内機側の既設の配管を接続します。

セパレート型エアコンへの変更に伴い、室内機の近くにコンセントを設置する必要があるため、分電盤を増設のうえ、コンセントを設置します。

新しいエアコンの室外機と室内機をそれぞれ設置します。
室外機は従来よりも数が増えるため、スペース確保の観点から2段架台に設置します。

冷媒配管の中の空気を専用のポンプで吸い出す「真空引き」を行います。
最後に試運転で正常動作することを確認し、作業完了です。

 

サニーシステムでは、エアコンの設置・交換工事のほか、エアコンの分解クリーニングも承っております。
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